うちなーつれづれ
  豊年祭の楽しみ方 09/14/03

さて、わたしが八重山に行く目的のひとつとして
「祭」があります。八重山というところは、沖縄の
他の地域同様祭祀祭礼が盛んで、毎月なにかしらの
行事があり、またしっかりとその根本(神司による儀式)
が守られている地域です。
わたしは仕事上夏か春にしか行けないので、
種取り祭や節祭にはまだ行ったことが無いんだけど、
夏の旧歴6月の頃(今年は7月20日前後)あちこちの島で
豊年祭(プーリィ)が賑やかに行われるのでそれを楽しみに
通っていたりします。

豊年祭は稲の刈り入れがその頃に行われるので
その収穫を神に感謝し次の年の豊作を祈願する儀式です。
島によって少しずつ形態が違うのですが
ハーリー(船漕ぎ神事)を行う島(鳩間島・黒島)
綱引きを行う地域(石垣島四箇字、白保・西表島祖内、干立など)
アカマタ、クロマタのニロー神(来訪神)が出現する地域
(西表島古見・小浜島・新城島・石垣島宮良)
とだいたい3種類ぐらいに分けられるようです。

どの地域も神をお迎えする御嶽(うたき、八重山ではオン)
で司が行う儀式(オンプール、オンプーリィ、西表干立・祖内では
プリヨイ)があり、次の日もしくは日にちをおいて良い日に
地域の人総出で賑やかに奉納芸能や綱引き、旗頭のお披露目、
ハーリーなどを行い神に感謝と豊作の祈願を行う儀式
(ムラプール、干立・祖内ではアサヨイ)を行います。

ニロー神が出現する地域はムラプールの時に人々の前に
アカマタ・クロマタと呼ばれる神が出現しますが、この祭は
秘祭となっているので賑やかに、という言葉はあたりません。
どちらかというと厳かで神の出現という独特の緊張感と畏怖を感じます。
またこの祭は最近まで部落の者以外は参加不可の祭であり、
参加できるようになった現在も録音・撮影・スケッチ・メモなど
一切してはいけません。
(これ書いててちょっとドキドキ・・・(汗))

また、アカマタ・クロマタ以外の地域の豊年祭
(に限らず祭全般)もその地域にとって大事な神行事であるので、
見学には充分注意する必要があります。
祭の趣旨を理解し、その地域のルールを尊重するというのが祭を
大いに楽しむコツかなあと思います。

今年は黒島の豊年祭を母と共に見学しましたが、祭の運営者が
前に行かないでと注意してるにも関わらず、無視して波打ち際まで
たくさんの人が写真を撮りにぞろぞろと行く姿にはなんだか
疑問を感じずにはいられなかったです。
まあ気持ちはわからなくもないけどね。

あ・あとご祝儀なんかを用意しておくと
折り詰めやビールなんかももらえたりして、
「参加してる」って感じがして楽しいよー。
それと奉納芸能や獅子舞の芸のすごさにも驚かされます。
小さい子も高校生もお母さんもおばあちゃんもすんごい芸達者です。
まあ小さい集落では「おや?」ってところもありますが、
それはそれで素朴で良い感じです。
なんたって神様に奉納するんですから、その気持ちが一番だいじ。
八重山が芸能の島だってきっと実感できると思います。
 
■Okinawan Link

□黒島2003
  今年黒島で撮った写真です。早めに島に行くことができたのでテントの一番前に座ることができました。ラッキー♪

 
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