Native Americanの大地へ


3/10 グランドキャニオン→フェニックス→ツーソン


■朝焼けのグランドキャニオン■

昨日は雪のために日の出を見ることができなかったので、今日は早起きをして見に行った。ちょっと寝過ごしたのであたりはすでに明るかったが、朝日はまだ出ていなかった。

マーサーポイントでの朝日は最高だった。朝日が徐々に昇ってくるにつれあたりは少しずつ眩しく岩々が輝き、私の身体にも徐々に温もりを与え新しい1日が始まるんだと心から喜べるそんな清々しい気持ちになる。またここに来れることを願ってグランドキャニオンを後にした。

さて今日でアリゾナの旅も終わる。友人はフェニックスで一泊して次の日に日本に帰り、私と母はツーソンで泊まり次の日に列車でニューオリンズに行く。最後なのでただフェニックスまで最短で行くのもつまらないと、サンフランシスコピークの裾野を回ってフラッグスタッフに出るルートをとった。

このルートは灌木から大木の森の中まで景色の変化が激しく楽しいルートだった。左側にサンフランシスコピークの美しい山を見ながらのドライブだ。1時間ほどで住宅がぽつぽつと見えてきた。どこか見覚えがある景色だなと思っていると北アリゾナ博物館の前の道だ。私たちは道が折れ曲がった所のハンバーガー屋で休憩をとることにした。ここの窓からも山が美しく見えた。

ここからフェニックスへはまたハイウェイで2時間ぐらい走る。今日は天気もいいから快適なドライブだ。セドナの山並みを望み、キャンプベルデを通り過ぎ、フェニックスの入口にさしかかったところで右側にガソリンスタンドとカフェレストラン、革製品の看板が並んでいるパーキングがあった。

まだ時間に余裕があるのでガソリンを入れた後革製品のお店に入ってみた。しかしちょっと怪しげだ(笑)なぜかパンダの形に毛皮を縫い込んだタペストリーや、埃のかぶったジュエリーなどがゴチャッと置いてある。どうも店の中にいるにこやかな白人の店主のオリジナルらしい。

隣は八百屋で、地元のおかみさんたちがおしゃべりしていた。赤唐辛子を干したのや、トマトなんかが置かれていた。軒は別の隣の家は古い家具やジュエリーなんかが置いてある。なかなかしゃれた店だ。駐車場をはさんで向かい側にはアフリカやメキシコなど無国籍な民芸品屋になっている。

カフェの裏側に回ると屋外バーベキューなんかができるらしく、だれもいない閑散とした感じだ。裏の小高い丘にはサガウロサボテンが背高く生えて、いかにもメキシカンと言う感じ。もしかしたら地元では有名なパーキングエリアなんだろうか。なんだかおもしろくて時間があっと言う間に過ぎてしまっていた。

今日はツーソンまで行かなければならないので、しかも母と私だけでだ。ちょっとあせってきた。前に母を迎えに来たときに泊まったフェニックスのモーテルで友人と別れ、一路ツーソンに向かう。もう陽は西に傾いていた。ここからツーソンまでは約2時間120マイルある。ハイウェイをひた走る。遠くに山並みが両側に見えるがそこまではずっと平坦な平原や農地が続いている。


■朝焼けのグランドキャニオン2■

ちょっとヘタってきた頃、前方に変な形の山が両側に迫ってきた。車両の数も多くなり、看板や大きな建物が増えてくるとツーソンの街に入ったようだ。一応地図を頭に入れてその通り降りてみたのだが、降りてみると空港の看板があったり無かったりで地図を確認して欲しくても母は読めないし。で、あたふたしつつなんとか空港の看板を見つけて無事レンタカーを返却する事ができた。

レンタカー返却の窓口でモーテルの送迎を確認してもらうと、日本のホテルの窓口で予約したときには送迎があるはずだったのだが実際に行ってみると送迎はなく、レンタカー会社の人のお友達のタクシーを調達してもらい事なきを得た。運転手さんはメキシカンな顔立ちで陽気で楽しい人だった。明日朝には列車で発つと言うとツーソンは良い街だから次回はぜひゆっくりしなさいと言ってくれた。

少し寂しげな通りを通り抜けモーテルについた。非常に小さなモーテルだ。これは送迎なんてあるわけない・・・・。しかしフロントの人は親切で愛想も良かった。奥で子供の泣き声や笑い声が聞こえているのもなんだか安心できる。荷物を解いて明日の準備をし、モーテルと同じ通り沿いのメキシカンレストランを教えてもらった。

メキシカンなのに私はパスタを頼み、なかなかおいしく、ウェイトレスもなぜか非常に愛想が良い。聞けばお祖母ちゃんが日本人らしく、私たちを見てとても嬉しかったらしい。髪の毛と目の色が黒いところはお祖母ちゃん譲りなのだろうか、クリッとした目でよく笑う口元がとてもキュートだった。ニューメキシコとアリゾナの旅を象徴するような気持ちの良い出会いだった。

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