Soil Worksについて私は20数年土を使って制作をしてきました。最初は最終的に違う素材に置き換える為の原型作りとして。土の中でも可塑性に適した粘土を用いてきましたがそこでは土は単なる形を作る道具でありました。しかし制作を通して触感や質感に触発されるうち土そのものに惹かれていったのです。丁度その頃奈良の新薬師寺の十二神将を見る機会があり、土そのものの造形の可能性と魅力を強く再認識しそこから私と土との対話が始まりました。最初は素焼きから、ここ数年は生の土を形にできないかと試行錯誤しています。大地から掘り出した土くれと対話していると。大地はあらゆるものの命の記憶を飲み込み未来の命をもその身に内包していることを強く感じます。そんな土と対話することはすべての自然と対話することでもあります。水や空気、太陽に動物や植物、それに人間。私は土が内包する命を形にできればと考えています。 そういったわけで大地から掘り出した「土」を強く意識して作っているので「soil works」としています。 |
||